労働者協同組合たすけあいワーカーズさくらんぼ(令和7年4月設立)

信頼し合えるメンバーと信頼される事業所を地域に作る

労働者協同組合たすけあいワーカーズさんらんぼは、2004年から北海道札幌市南区で訪問介護事業と障害福祉サービスの居宅介護、移動支援、たすけあいサービス事業を行ってきました。組合員一人ひとりが地域福祉事業に関わり、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができるまちづくりを目指しています。

  • 事務所前の桜の木の下で

これまでの活動の経緯

メンバー全員で運営を話し合い、決定

「障害のある子どもたちの放課後のサポートや移動支援(※)をやりたい!」という一人のメンバーの声に賛同した10名の主婦で事業所が設立されました。立ち上げと同時に訪問介護事業所の指定申請も行い、資格のないメンバーは次々と資格(ヘルパー2級・介護福祉士)を取得し訪問介護員としてケアを続け、現在に至ります。

※移動支援とは、単独では外出困難な障害者(児)が社会生活上必要不可欠な外出及び余暇活動や社会参加のための外出をする際の移動の介助

設立当時から、自主運営という協同組合のスタイルで、事業所の運営をみんなで話し合って決めていく事に楽しさとやりがいを感じてきました。

21年たった現在も総会で年間の活動計画を決めて、毎月の例会やケア担当者会議などで、あらゆることを確認・決定しながら事業が実施されています。また運営や事業・会計のこと、仕事の分担、剰余金の分配なども全て話し合いで決定されます。

  • 研修は毎月行います

活動に当たり大事にしていること(意見反映の方法等)

それぞれの生活を尊重しながら働く

ワークライフバランス重視の職場です。まだ子どもが就学前や小学生のメンバーも、親の介護をしながら働き続けたいメンバーも、体調が思わしくない時も気兼ねなく、休みの希望を出すことができます。それは、「さくらんぼ」にとっては当たり前の「お互い様の働き方」です。

定年退職された男性が、「これからは、地域の役に立つことをしたい」と入職を希望されました。1か月のお試し就労期間を設けて、働くことや働き方についてお互いに納得したうえで、メンバーになりました。新しいメンバーの加入により、働く視点や発想、考え方の幅も広がります。

  • 例会の様子

意見反映について大切にしていること

毎月の定例会とケア会議はほぼ100%の参加率です。会議を進める議長や議事録の係もメンバーが交代で行います。ひとり一人が話をする機会を大事にして、納得度を上げながら進めています。この度の労働者協同組合への組織変更についても、学習会から始まり、ワーカーズ・コレクティブの働き方、理念、大切にしていることを皆で確認し、全員の合意を以て組織変更することが決定されました。

活動に当たり生じた困難や課題、それに対する対応

役割分担とケアの質の向上を目指して

訪問事業の事業は、介護報酬単価が下がった上、書類を整える作業も多くなり、負担が大きくなっています。それに対しても、ケアに行きながら事務も同時に分担し、できる作業をメンバーで振り分けるようにしています。年度初めなど、書類の整理を行う際も、声かけですぐに3~4人が集まり協力して作業しています。

また、ケア会議ではいろいろなケアの事例を共有し、対応策が検討されます。ヒヤリハットの事例もきちんと共有し、様々な事故を未然に防ぐよう心がけがされています。

信頼される法人になるために

組合員は、毎年研修を重ねて介護福祉士の資格を取得し(現在7名/11名中)訪問介護にあたっています。ケアはチーム制で、常にサービス提供責任者を中心に担当者同士で連携を取りながら、小さな事業所の良さであるきめ細かいケアを行っています。

また、地域に開かれた事業所にしたいというメンバーの提案で「地域サロン」を開設しています。サロンのイベント内容は季節感を考え企画し、都合のつくメンバーが参加して実施しています。地域の方と顔見知りになることで、気軽に介護やケアの相談に来ていただきたいと考えています。

  • 地域サロンの様子

今後の方向性

地域福祉の担い手として

NPO法人から労働者協同組合に組織変更をしたことで、「労働者協同組合とは?」と周囲の方から聞かれるようになりました。そういった時は「これまで大事にしてきた私たちの働き方や目的に一番合った法人になったので、今までと変わりませんよ」とお話しをしています。労働者協同組合法は施行されてまだ3年、少しでもこうした働き方を知ってもらえればと思い、「労働者協同組合法という新しい法律ができたので、良かったらネットでも検索してみてね」とお伝えしています。

今後もこの働き方の輪を広げていけるよう、そして地域福祉の担い手として、これからも誠意と楽しむ心を忘れずに事業を続けていきたいと考えています。

労働者協同組合たすけあいワーカーズさくらんぼ

※ 法人に関する情報は、開示にご了承いただけたものに限り掲載しております。

□基本情報

  • 所在地 : 北海道札幌市南区真駒内南町1-7-3
  • 事業区域(都道府県) : 北海道
  • 設立年月日 : 2025年4月1日
  • 設立形態 : NPO法人からの組織変更
  • 組織変更前の設立年月 : 2024年10月
  • 業種 : 医療、福祉
  • 主要な事業内容 : 高齢者支援、障がい者支援

□社会性情報

  • 組合員数 : 11人
  • 組合員の年代 : 40代~70代
  • 65 歳以上組合員数 : 5人
  • 職員の数 : 10人

□事業性情報

  • 事業期間 : 4月1日~3月31日
  • 事業年度 : 2025年度
  • 事業収益金額 : 1,727万円
  • 事業損益金額 : 802万円
  • 当期純損益金額 : 1,105万円
  • 出資1口の金額 : 10,000円
  • 出資総口数 : 186口
  • 出資金以外の資金調達 : なし

□その他

  • 自治体からの支援の活用、業務委託・連携等 : 介護保険、障がい福祉サービス、地域支援事業
  • 加入している連合会名 : ワーカーズ・コレクティブ労働者協同組合連合会
  • ホームページの URL : https://sakura.year.jp/
  • SNS の URL : なし
  • 定款 : 確認中
  • 事業報告書 : 非公開
  • 決算関係書類 : 決算関係書類.pdf