労働契約

労働契約の締結

組合は、その事業に従事する組合員(組合の業務を執行し、又は理事の職務のみを行う組合員及び監事である組合員を除く。)を労働者として保護する観点から、法第20条第1項の規定により、組合員との間で、労働契約を締結しなければなりません。

組合員の募集

組合は、組合に加入しようとする人を募集する際に、職業安定法(昭和22年法律第141号)第5条の3 第1項の規定により、労働条件を明示しなければなりません。その際、組合は、組合員との間で労働契約を締結しなければならないことについても明示する必要があります。

パートタイム労働者、有期雇用労働者

組合員と期間の定めのある労働契約を締結する場合等については、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成5年法律第76号)等の労働関係法令が適用されます。

労働契約に関する詳しい情報は以下のウェブサイトをご覧ください。

▶︎事業主の方へ ~従業員を雇う場合のルールと支援策~

▶︎パートタイム労働者、有期雇用労働者の雇用管理の改善のために

▶︎労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等)に関する法令・ルール

社会保険

厚生年金保険・健康保険の適用について

法人事業所で常時従業員を使用する事業所は厚生年金保険と健康保険の加入が義務付けられています。このため、労働者協同組合は厚生年金保険と健康保険の適用事業所となります。

厚生年金保険・健康保険の新規適用

新たに労働者協同組合を設立した場合は、管轄の年金事務所又は健康保険組合に新規適用届を提出します。また厚生年金保険・健康保険の適用要件に該当する組合員については、資格取得届を提出し厚生年金保険・健康保険の資格取得を行います。

厚生年金保険・健康保険での組織変更の手続き

すでに法人を運営している組織が労働者協同組合に移行した場合、管轄の年金事務所又は健康保険組合で組織変更についての所定の手続きを行う必要があります。

厚生年金保険・健康保険に関する詳しい情報は以下のウェブサイトをご覧ください。

▶︎年金・日本年金機構に関する情報

▶︎日本年金機構ウェブサイト

▶︎社会保険適用拡大特設サイト

労働保険

労働保険(労災保険・雇用保険)への加入について

常勤、非常勤(パート)などの雇用形態にかかわらず一人以上労働者を雇っている(労働の対価として賃金の支払いがある)事業場は加入が義務付けられています。これは労働者協同組合でも同様となります。

労働保険(労災保険・雇用保険)の新規適用

新たに労働者協同組合を設立した場合、所轄の労働基準監督署で労働保険の成立手続きを行います。その後、雇用保険の適用要件に該当する組合員については、所轄の公共職業安定所に適用事業所設置届を提出し法人の雇用保険の適用事業所設置の手続きを行い、併せて資格取得届を提出し組合員の雇用保険の資格取得の手続きを行います。

労働保険(労災保険・雇用保険)の切替え

すでに法人を運営している組織が労働者協同組合に移行した場合、最初に所轄の労働基準監督署で労働保険の変更手続きを行い、その後所轄の公共職業安定所にて雇用保険の変更手続きを行います。雇用保険の加入期間は継続されます。

★労働保険に関する詳しい情報は以下のウェブサイトをご覧ください。

▶︎労働保険について

▶︎労働保険制度(制度紹介・手続き案内)

▶︎パンフレット「事業主のみなさまへ 労働保険の成立手続はおすみですか」

▶︎パンフレット「雇用保険事務手続きの手引き」

会計

決算関係書類等、会計帳簿等の作成等について

労働者協同組合は、厚生労働省令で定めるところにより、各事業年度に係る決算関係書類(貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案又は損失処理案)および事業報告書とこれらの附属明細書を作成しなければなりません。決算関係書類とその附属明細書は、作成した時から10年間、保存する必要があります。(法第51条1項~4項

また、厚生労働省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成して、会計帳簿の閉鎖の時から10年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存する必要があります。(法第52条1項~2項
一般的な企業では、会社法で「会計帳簿及びその事業に関する重要な資料」と「計算書類及びその附属明細書」を10年間保存するように規定しており、同様の保存期間となっています。

なお、組合員が財務状態を知りたいときには、総組合員の100分の3以上の同意を得て、組合に対して会計帳簿の閲覧又は謄写の請求ができ、組合は正当な理由なくこれを拒んではならないとしています。(法第52条3項

労働者協同組合法施行規則第17条には、「この章(第一節、第二節及び第八節を除く。)及び第七十八条から第八十一条までの用語の解釈及び規定の適用に関しては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準その他の会計の慣行をしん酌しなければならない。」という規定が設けられており、企業会計の基準や中小企業等協同組合会計基準等も適宜参考にすることが望まれます。

剰余金の配当等について

準備金

組合の健全な運営を確保するため、組合は、毎事業年度の剰余金の10分の1以上を準備金として積み立てなければなりません。その額は、出資総額の2分の1を下回ってはならず、損失の塡補に充てる場合を除き、取り崩してはなりません(法第76条1項~3項)。

就労創出等積立金・教育繰越金

就労創出等積立金として、組合の事業規模や事業活動の拡大を通じた就労の機会の創出を図るため、毎事業年度の剰余金の20分の1以上を積み立てる必要があります(法第76条4項)。
教育繰越金として、組合員の組合事業に関する知識の向上を図るため、毎事業年度の剰余金の20分の1以上を翌事業年度に繰り越しておく必要があります(法第76条5項)。
これらに違反した場合には、罰則が課せられます(法第136条1項20号)。

剰余金の配当

組合の健全な運営を確保するため、組合は、損失を塡補(てんぽ)し、準備金・就労創出等積立金・教育繰越金を控除した後でなければ、剰余金の配当をしてはなりません(法第77条1項)。配当については、組合の非営利性が損なわれないよう、出資配当を禁止し、組合員が組合の事業に従事した程度に応じた配当、つまり、「従事分量配当」のみを可能としています(法第77条2項)。