労働者協同組合ワーカーズ・コレクティブLavori(令和4年12月設立)

「生きる・働く・暮らす」を重ね合わせた働き方を広げる

ワーカーズコレクティブLavori(ラヴォリ)は2017年1月に任意団体として設立し、生活協同組合「生活クラブ」の組合員を中心にくらしサポート事業の家事代行サービス(掃除、料理、片付け、買い物等)を行っています。なお、組合員以外の方にも同様のサービスを提供しています。

これまでの活動の経緯

家事サポートを通じた地域課題の解決

昔は、家族全員で様々な家事を分担して生活してきましたが、現在は、核家族化が進み、高齢者世帯が増加し、地域からの孤立した世帯も増加しています。家族内での家事分担(協同労働)が難しくなっており、ご家庭によっては、家事が原因で家庭崩壊が危惧されるような状況が生じています。そのような中、各家庭の家事をサポートすることにより、地域の課題を解決出来ないかと思い、任意法人としてLavoriを設立し、家事代行を行う、くらしサポート事業を始めました。

労働者協同組合法人の選択

少子高齢化社会が進み、家族の世帯構成も変わる中、生活支援事業を構想しました。任意団体の時代から「資金を出し合い」、「話し合って事業を営み」、「共に働く」という労働者協同組合の働き方に共感していました。労働者協同組合の設立を通じ、働く人たちの意見が反映できることにより、今の自分たちの働き方や組織運営の問題点を解決することができると思い、労働者協同組合の法人格取得に踏み切りました。

活動に当たり大事にしていること(意見反映の方法等)

『生きる・働く・暮らす』を重ねる働き方を広げる
 ✕ ディーセントワーク

Lavoriでは、以下の基本理念をもとに、「家族」でカバーできなくなりつつある「家事」の領域を、「地域」の市民が持続可能な事業とするための適正価格で地域の生活を支え、地域で本サービスを市民事業として展開していく方針・戦略を描きました。

➀人やサービスが地域で循環することで、地域経済をつくり、サスティナブルな地域社会づくりをめざすこと
②「『生きる・働く・暮らす』を重ねる働き方を広げる事業」として、「生活を支える機能」を強めること

その際、Lavoriでは、ディーセントワークをキーワードとして、働きがいのある人間らしい仕事ができる場、短時間労働を受け止め、社会保険も加入できる働き方まで、自分にあわせて選べる働き方を目指しています。

利用される方の話を傾聴し、
一人ひとりの生活に合わせて伴走する。

高齢の方は、年齢を重ねるにつれてご自身で行えた家事が出来なくなり困っていることがあります。そうした際に、本サービスのことを聞いて、Lavoriに利用依頼があり、利用頻度は月1~2回が多くあります。
Lavoriでは、まずは利用される方の手助けが必要なことを聴き、あらかじめ定められた時間内でサービスを行います。そして1か月後や2週間後にまた伺います。
利用期間が長くなるにつれて、利用される方との信頼関係を築くことができ、ときには、お互いに地域の情報交換をすることもあります。利用される方の状況に応じて様々な相談を受けることがありますが、そんなときにもまずは利用される方のお話を傾聴して、一人ひとりに合わせて伴走して見守るようにしています。

利用される方からの「ありがとう」がやりがい

私たちは、一人ひとりのサービスの実践から学び、自分自身の対応力が高まっていることを感じ、本サービスに関わらなければ得られなかったことがたくさんあると実感しています。
一番の喜びは、利用者さんに「ありがとう」と言われること、お互いに次にお会いする機会が楽しみになることです。
本サービスは、短時間労働やダブルワークを受け止める働き方として開始しましたが、利用が増えてくると、働く組合員のコーディネート力やマネージメント力を高めていくことにも繋がります。

働く組合員の意見反映

Lavoriの年代構成は多様であり、ダブルワークのメンバーが半数以上であるなど、自分にあわせた働き方が求められています。働く組合員には、週1回2時間から週3日ぐらい働く人が多いですが、お子さんの成長にあわせて収入を得たいというニーズもあります。そうした働く組合員それぞれの意見を反映した運営が大事になります。それがまさに「協同労働」だと捉えています。
そこで、働く組合員とは月1回程度会議を設けて、組合員の時給、勤務条件など、様々な案件について議論をしています。その際には、民主的な運営を心がけ、経営状況などの全体像をみせながら丁寧に説明を行い、一人一人の力がLavoriの運営にどのように反映されるのか、意識して開催しています。例えば、時給を上げるためにはこれだけの経費が必要であり、そのためにこれだけの事業高が必要であるなど、具体的に説明します。
一緒に法人全体の運営を考えていく人が増えてこないと法人全体の事業は伸びません。ともに働き、働く上で困っていることはないか、折に触れて聞く機会を作るようにしています。

活動に当たり生じた困難や課題、それに対する対応

利用される方とのコーディネートを行うリーダー格の組合員には、朝早くから夜遅くまで、様々な対応に追われるケースがあります。そうした場合には、上述の組合員全員が参加する会議の中で、それぞれ、仕事の作り方、コーディネートの仕方、働き方などの成果と問題点を出し合い、議論して少数の組合員に負担が集中しないよう協同労働による解決策を見いだすようにしています。

今後の方向性

労働者協同組合の設立登記手続きを12月初旬に終え、12月1日に本法人が労働者協同組合として成立しました。成立後、任意団体から始まった本法人設立からの様々な想いがふつふつと湧き、Lavoriが、今の社会の働き方の課題に対して、自らの実践を通じ、社会にどんなことが提案できるだろうか、働く組合員が日々意見交換をしながら考えています。
今後も、くらしサポート事業の運営をしながら、何歳になっても働く人のライフステージに合わせて、人に必要とされる仕事に従事し、働き甲斐がある仕事をたくさん作っていきたいと考えています。そして、今後も働く側の生活の質の向上も踏まえながら、自分たちに合った働き方につくりかえて行きたいと思います。

労働者協同組合法が施行され、協同労働による働き方の認知を社会に拡げることが出来ます。また、日本は今後労働人口が減少する課題もあります。そのためにこの事業を拡げることで、一人ひとりの市民の「ケア力」や、自治する力を高めていくことで、いつまでも自分らしく働き、暮らして、最期まで生き抜いていくことが出来ればと思います。そういう人を増やしていくために地域経済を回し豊かな市民社会を形成できることの仮説を立て、次の世代にも受け継いでいきたいと思います。

基本情報

法人名    労働者協同組合ワーカーズ・コレクティブLavori
事業所の所在地   横浜市港北区新横浜2-2-15パレアナビル6F 生活クラブ生協内
設立   2022年12月(労働者協同組合法人取得)
事業内容   家事代行サービス(掃除、料理、片付け、買い物等)
組合員数   42人
組合員の年代別構成   30代〜70代
組合員以外の就労者   0人
事業高     2,600万円以上/年間(2021年度実績)
出資1口の金額 1万円(3口以上)  出資の総口数   126口

(令和4年12月23日現在)